C3-シーキューブ

C3―シーキューブ (電撃文庫)
禍々しい目的のために作られた道具が人々の怨嗟を受けるうちに呪われ、人格を持ち、更には人間としての容姿まで持つようになってしまうという世界。道具はその所有者を呪いにより狂わせて更に禍々しい出来事を起こし、その怨嗟によって道具の人格はさらに狂っていくという。
そんな人間の姿をした呪われた道具を回収し、解呪しようとする人々、研究しようとする人々、破壊しようとする人々の思惑が交錯して様々な事件が起きていくというお話です。
そんなおどろおどろしい設定であり、血しぶきは飛ぶは腕はもげるは腹に斧は刺さるはで大変なことになりつつ、風呂を覗いたり同衾したり学校に行ったりするラノベ的な平和な日常もあったりするわけです。
最後のオチは意外でしたが唐突感もあり、もう少し伏線があるとよかったです。取ってつけた印象を持ってしまいます。せめて後から見返すと確かにそういう行動を取っていたと思える程度には。
完全に導入の話として描かれているので、何か解決したわけではなく、大いに風呂敷を広げたまま終わってしまった感じです。続きが楽しみです。